迫田病院ブログ Q.何のために検診を受けるか? A. 健康寿命を延ばすため

【2018年05月17日】

「わーい、明日は検診だー、楽しみ!」という人はあんまりいないと思う。
忙しい中、仕事を休み(夜勤明けのこともある)、朝ご飯を抜き、場合によっては胃カメラを覚悟し、待ち時間も長く、昨年の異常値、今年の体重などにつき検診医からネチネチ指摘が入る、心躍らないイベントである。

しかし、会社勤めの人々にとって検診は国で定められた義務である。国は何のために検診を義務化しているのか?
もちろん働く人々の病気を減らし、勤勉に定年もしくは定年以降も働いていただき、しっかりと税金を納めてもらい、医療費を削減するためである。さらに費用対効果を上げるため2008年には生活習慣病をターゲットにした特定健診いわゆる『メタボ健診』が導入された。腹囲男性85cm、女性90cmが基準値、看護師さんがウエスト周りをメジャーで測るのはもはや検診ではありふれた光景である。

では、その検診を受ける一人一人の私たちにとってはどうだろう?本当に病気が減るのか?かえって高血圧だの高脂血症だの自覚症状のない状態に病名をつけられ、病人にされると感じている人もいるのではないか?

検診では異常があれば結果にコメントがついている。血圧;要治療とか便潜血陽性;要精密とか。多くの人に多少の異常がある。しかし、検診の診察時、「前回指摘の○○について治療は開始しましたか?」とか「××の精密検査はしましたか?」と尋ねると「え?そんなこと書いてありましたか?」という反応を見かける。自覚症状がなく、困ってもおらず、本人的には健康であると、検診の指摘は心に響かない。

 検診では各検査項目に“基準値”があり、さらに危険度によって要観察、要精密、要治療などにレベル分けされている。検診業務に携われば携わるほど、この基準値の素晴らしさ、先見の明には感嘆する(基準値を作ってくれた諸先達、マジ有難う)。基準値を外れた状態を放っておくと本当に大きな病気を患う確率が高い。高血圧や高脂血症などは致命的な疾患、脳出血や心筋梗塞に至る状態異常に名前を付け、コントロールするための名称なのだ。状態異常を自覚し、生活習慣を改め、時に人類の英知の結晶である薬を使いコントロールすると致命的なイベントを回避できるのだ。

皆様、是非自覚症状がないうちに検診の結果を真摯に受け止め、指摘内容は放置せず適切に対処しご自分の健康寿命を延ばして下さい。皆様の受診をお待ちしています。

迫田病院 検診担当医師

 

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