自分達の役割

【2017年11月25日】

日に日に秋も深まり、鮮やかな紅葉が見られる季節となりました。

日中は15℃~18℃の間で温度は推移し、穏やかなお天気が続いている宮崎ですが、
朝晩や雨降りの日には気温もぐっと低くなり、冬の訪れを感じる今日この頃です。
 
今回は11月に部署で取り組んだことについてご紹介します。

まずは、適温給食を目指すための温度測定調査です。
やさしく言い換えると「おいしさの分析」です。
 
入院期間中のお食事は適温給食が条件となりますが、当院は温冷配膳車を使用していないため、
提供温度に対する意識向上を目的とした調査を毎年主食と汁物を対象に実施しています。

今回は10月第1週に主食(常食=ごはん)を開始し、その後全粥→ソフト食→汁物を1週間毎に調査しました。
患者様が「おいしい」と感じて頂ける温度は文献によっても様々であるため、
自分達が患者様に配膳される時間帯に合わせ、実食した上で目標温度を確認します。
全粥と汁物は60℃以上が最良といえますが、ソフト食が同じ温度では熱すぎてやけどをしてしまうため、当課では53℃を適温設定としています。
 
保温食器を使用しているため保温性はある程度保持できますが、食事形態によって温度維持の状態も変化します。
目標とする温度で提供するためには、ガス点火→むらし→盛付け→保温庫で温度保持→配膳、全ての工程においてどの時間帯がベストなタイミングなのか…
調査結果をもとに分析検討していきます。
温度を数値化することと実食で味の変化を感じることの2方向から「食事のおいしさは温度によって大きな影響を受ける」ということを改めて再認識させられます。
 
これから冬に向かうため、温度管理への配慮が必要となります。
一人でも多くの患者様においしさのぬくもりが届けられるよう、今回の結果を実践に活かしていきたいと思います。
 
温度管理表
 
もうひとつは掲示板の作成です。
当院は健診の患者様が多く利用されます。
「食に関する知識を広め、みなさんに健康であってほしい」との願いから一人の若手管理栄養士が栄養に関する掲示板を定期的に作成します。
 
今回のテーマは「ドリンクに含まれるお砂糖の量」。
スティックシュガーの実物を貼りあわせ、手軽に飲めるジュースや栄養ドリンクなどに一体何本のシュガーが含まれているのか?
を示し、お砂糖の過剰摂取がもたらす影響も記されています。
これから暖房器具を使用し、脱水予防のための清涼飲料水を勧められる方もいらっしゃることと思いますが、
この掲示板を見た看護師さん達からは「これは考えんといかんね。」との声もちらほら…。
 
前回テーマの「減塩食のススメ」は健診担当のK先生お気に入りだとのことで、現在は健診待合室に掲示中です。
食の多様化が進む現代において、自分達で「食べること」への知恵を身につけ、選択し、
健康を維持していくことの大切さを伝えていくための重要な掲示板…。
 
迫田病院に来院の際は、彼女しか作ることのできない素敵な掲示板をぜひご覧ください!

 
掲示板 飲料水の糖分について 掲示板 減塩のススメ